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pO2

酸素分圧

血液中の酸素量は換気・灌流など、多くの因子により規定されます。pO2はガス相での血液と平衡する酸素分圧(または張力)です。pO2は血液中の総酸素の内、血漿に溶解した少量(1~2 %)のみを反映します。血液中の残り 98~99 %の酸素は赤血球内のヘモグロビンに結合しています。

pO2の基準範囲(成人)例: 83~108 mmHg (11.0~14.4 kPa)

pO2の生理学的意義

私たちの生命は、組織細胞へ酸素が継続的に供給されることにより支えられていますが、これは肺における静脈血の継続的酸素化なくしては不可能です。酸素は圧力勾配に従って、酸素レベルが比較的高い(海水位においては 21.2 kPa(159 mmHg))吸気内から徐々に 低いレベルに向けて、気道、肺胞気、動脈血、毛細血管、そして最後に最も低いpO2レベル (1~1.5 kPa(7.5~11.5 mmHg))がみられる細胞・ミトコンドリアへと運搬されます。

詳細についてはAcute care testingハンドブックを参照してください。

pO2はなぜ測定するのか?

pO2は肺における酸素摂取の指標です。

  • pO2は血液の酸素化、すなわち、肺(肺胞)から血液への酸素運搬が適切であるかどうかの評価において鍵となるパラメーターです
  • 呼吸不全の診断時の手段となります
  • 酸素補充療法のモニタリング手段となります

pO2はいつ測定すべきか?

pO2の測定は、急性または慢性の重症呼吸器系疾患患者または呼吸器系疾患以外の病気(脳や胸部の外傷、薬物過量摂取)に起因する呼吸不全患者の診断、評価、モニタリングにおいて臨床的に有用です。

臨床的解釈

Acute care testingハンドブックを参照してください。

低酸素血症の原因、関連する症状

Acute care testingハンドブックを参照してください。

高酸素血症の原因

Acute care testingハンドブックを参照してください。

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