わたしたちは急性期医療に携わる医療従事者に役立つ学術情報を提供します

高地順化の現象

平地に住み慣れている人が高地に移動すると苦しい。高度3000m(気圧520mmHg、Pao2 65位)ではほぼ全員に何かの症状が出る。そこに1日以上滞在すると、次第に「楽になる」。これを「高地順化」と呼ぶ。4000m以上に移動するには、一度途中で休んで積極的に「高地順化」を図る必要がある。高地順化には個人差も大きいが、成功すれば5000m(405mmHg、Pao2 50mmHg未満)は大抵の人が耐えられる。

一部の人の意見では、「日本で高山病の問題が重要でないのは、3000mレベルへ乗り物で行く機会がない故」で、つまり「脚で登る」過程で高地順化が起ると考えている。たしかに富士登山の苦しさは、「高いところにいることが苦しい」のではなく、「登るのが苦しい」ですね。

このウェブサイトではクッキーを使用しています

クッキーの使用について