わたしたちは急性期医療に携わる医療従事者に役立つ学術情報を提供します

1900年~1949年

血液ガス論文リスト

Beckman AO

タイトル pHガラス電極の商品化と普及に成功
発行年 1934
コメント この人は、明確な論文はありません。Haber の開発したガラス電極に、20年後に優秀なアンプリファイアとメーターをつけて、"pH測定を一般化した"とされます。本来は化学の研究者でしたが、現在のベックマン社を創始しました。インターネットで上記の他にもいろいろと解説が載っています。

Heyrovsky J, Shikata M.

タイトル Heyrovsky のポーラログラフィーの論文
Electrolysis with a Mercury Cathode. Part I. Deposition of Alkali and Alkali Earth Metals.
雑誌名 Phil.Mag.,45,303 (1923)
発行年 1923
タイトル Heyrovskyと志方益三のポーラログラフィーの論文
Researches with the Dropping Mercury Cathode. Part II. The Polarograph.
雑誌名 Rec.Trav.Chim.Pays-Bas,44,469-499 (1925)
発行年 1925
タイトル Heyrovsky のポーラログラフィーの論文
Trend in Polarography.
雑誌名 Nobel Lecture December 11, 1959.
発行年 1959
コメント ポーラログラフィーは、「電圧と電流の関係をグラフで検討して物質を探る」技術で、後の酸素電極に直結しています。この研究には志方益三氏という日本の研究者が重要な役割を果たしています。最初の論文がヘイロフスキー単独のもの、二番目が志方氏が自動記録を可能にして「ポーラログラフィー」と名づけた論文、最後はノーベル賞受賞記念講演で。インターネットに掲示されています。
(http://nobelprize.org/nobel_prizes/chemistry/)

Haber F, Klemensiewics Z.

タイトル Ueber elektrische Phasengrenzkraefte.
雑誌名 Z physi Chem 1909:77:385-431.
発行年 1909
コメント Haber はガラスpH電極の開発者ですが、それよりもノーベル賞を受けた「空中窒素の固定」のほうでよく知られています。
このガラス電極の論文自体はドイツ語でしかも45頁もの長文で、私自身も十分に読みこなした自信がありません。さいわいにして、インターネットにいくつか解説が載っているので、そちらも紹介します。
ブリタニカオンラインの項目
(http://www.britannica.com/eb/article-260672/Fritz-Haber)
ノーベル化学賞の頁
(http://nobelprize.org/nobel_prizes/chemistry/)

Pauling L, Itano H, Singer SJ, Wells I.

タイトル Sickle cell anemia, a molecular disease.
(scarc.library.oregonstate.edu/coll/pauling/blood)
雑誌名 Science 110: 543-548.
発行年 (November 1949)
コメント 鎌状貧血症がヘモグロビンのアミノ酸配列のたった1個の異常による「分子病」であることを発見した論文です。

Adair GS.

タイトル The hemoglobin system. I. Classification of reactions.
(http://www.jbc.org/cgi/reprint/63/2/493)
雑誌名 J. Biol. Chem. 63 (2): 493-497.
コメント Adair が酸素解離曲線を解析した、その最初の論文です。

Riley RL and Cournand A.

タイトル "Ideal" alveolar air and the analysis of ventilation-perfusion relationships in the lungs.
(http://jap.physiology.org/cgi/reprint/1/12/825)
雑誌名 J Appl Physiol 1: 825-847
発行年 1949
コメント この論文は、Co2-Cco2座標上で直線の血液R線をPo2-Pco2座標に移し、Rの一致する2本のR線の交点で肺胞気を定義する手順が見事です。Co2-Cco2座標上での考察は、Rahn の論文にはありません。図が13と表が3つ、24頁と長い論文です。

Rahn H.

タイトル A concept of mean alveolar air and the ventilation-bloodflow relationships during pulmonary gas exchange.
(http://ajplegacy.physiology.org/cgi/reprint/158).
雑誌名 J Physiol 158: 21-30
発行年 1949
コメント V/Q線の求め方は、次に紹介するガスR線と血液R線の交点で求めるRiley の方法が理論的にも感覚的把握でも優れて、Rahn も論文の中でRiley の方法を簡単に説明しています。図が5葉で表が1つ、実験データを含んでいますが計10頁で、4編の中では1番短い論文です。

Fenn WO, Rahn H, and Otis AB.

タイトル A theoretical study of the composition of the alveolar air at altitude.
(http://ajplegacy.physiology.org/cgi/reprint/146).
雑誌名 Am J Physiol 146: 637-653
発行年 1946
コメント 一般医師が高空や低圧を問題にすることはありませんが、頭の体操が素晴らしく面白い。O2-CO2ダイグラムの本が実質的に同一内容でなじみです。論文には22本の数式と図10葉が載っています。

Bohr C, Hasselbalh KA, Krogh A.

タイトル Ueber einen in biologischer beziehung wichtingen Einfluss,
den die Kohlensaurespannung des Blutes auf dessen Sauerstoffbindung ubt
雑誌名 ISkand Arch Physiol(16 402 412)
発行年 1904
コメント ドイツ語で読みにくいけれど、ボーア効果を発表した重要な論文です。

Van Slyke DD, O'Neill JM.

タイトル The determination of gases in blood and other solutions by vacuum extraction and manometric measurement.
雑誌名 J. Biol. Chem.(61:00:00 523 573)
発行年 1924
コメント ヴァン=スライクによる検圧法の論文。酸素と二酸化炭素の含量を測定する方法です。インターネットで無料公開されています。

このウェブサイトではクッキーを使用しています

クッキーの使用について