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標識抗体法

免疫検査の基礎原理

マイクロビーズ、チューブ等の担体に非標識抗体(キャプチャー抗体)を固相し、標識物質により標識された標識抗体(トレーサー抗体)との間で標的物質をサンドイッチ状に挟み込み免疫複合体を形成させ、標識物質の量より標的物質を定量的に検出する方法である。

標識物質には多種あり、ラジオアイソトープを標識している系をRIA法(RIA)、ペルオキシダーゼ等の酵素を標識している系を酵素免疫測定法(EIA)、ルミノール等の化学発光物質を標識している系を化学発光免疫測定法(CIA)、そして、ユーロピウム等の蛍光発光物質を標識している系を蛍光免疫測定法(FIA)と呼ぶ。以下に、時間分解蛍光免疫測定法を代表とし解説する。

時間分解蛍光免疫測定法(TRFIA法)の解説

(1)非標識抗体と標識抗体を固相したチューブに検体を分注する
(2)一定温度、一定時間インキュベーションを実施する
(3)反応液を廃棄し、免疫複合体を形成していない標識抗体を洗浄廃棄する(BF分離)
(4)励起光を照射し、蛍光発光を励起し、発光量をカウントしその値と検量線から標的物質量を換算する

図4 TRFIA法の原理

標識法のメリット

  • 前出の免疫比濁法、ラテックス凝集法と比較して測定感度が高い
  • 特異性が高い
  • BF分離を実施するため、検体の色(白濁、溶血、高ビリルビン等)の影響を受けない


標識法のデメリット

  • すべての標識抗体法では、専用の測定(分析)装置が必要である
  • 通常、測定(分析)装置は大型である
  • EIA法は他の標識抗体法に比べ感度が劣る
  • RIA法は放射性同位元素を使用するので使用施設の制限がある

目次


監修:柴田宏(島根大学医学部附属病院 検査部 臨床検査技師帳)
発行:2010年

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