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経皮モニター

よくある質問にお答えします


Q1
経皮で測定できるガス成分は?
A1
現在、経皮的に測定可能なガス成分としては、経皮酸素分圧(tcpO2)と経皮二酸化炭素分圧(tcpCO2)になります。
        >tcpO2ハンドブックを参照

Q2
PaO2とtcpO2の違い(PaO2とtcpO2は同じ?)
A2
結論から言うと、“似て非なるもの”です。これは、tcpO2測定における生体の生理反応をご理解いただくとわかります。
皮膚を加温すると毛細血管は、血管拡張、血流上昇、酸素乖離曲線の右方移動が起こります。これにより、ガス拡散に対する皮膚透過性が高まります。その度合いは、血液の酸素含量が一定と仮定した場合、1℃上昇するごとに約6%上昇します。しかし、皮膚を透過してくる酸素は、その間に、血管からの透過や組織細胞への酸素供給により酸素が消費されるため、結果的には、健常者の場合(PaO2=100mmHgと仮定した場合)、約10%程度低い値が測定されます(図1)。
以上を踏まえ、PaO2は、動脈血そのものを採取し測定しますが、tcpO2は、毛細血管を加温により動脈化させ皮膚を透過してきた酸素を測定するため、加温や血流の程度、皮膚状態(厚さ、角質化程度等)皮膚組織代謝等により変化するため、PaO2とtcpO2は、“似て非なるもの”ということになります。但し、個々人におけるPaO2とtcpO2は、相関があり(図2)、経時変化を追うとレスポンス良くパラレルに推移するため(図3)、PaO2のモニタリングや血流や皮膚状態、皮下細胞に病態がある場合の診断/評価に非常に有効なパラメーターとなります。
        >tcpO2ハンドブックを参照

図1:酸素の皮膚透過の様子

図2:paO2とtcpO2の相関

図3:paO2とtcpO2の動き

Q3
経皮酸素ガス分圧(tcpO2)測定の測定原理は?
A3
上述のような生理反応を利用し、透過してきた酸素は、白金陰極で電解還元され電流が発生します。これが、測定されてtcpO2値として測定されます(図4)。この測定において、測定値の安定性を確保するためには、加温と酸素を溶け込ませる媒体及び封入方法が重要となります。これらにおいては、メーカーにより異なりますが、ラジオメータは、媒体において酸素の溶解性の良い溶液を採用しており、しっかり封入できる装着リング内に収めるためセンサーが外れにくく、体動やセンサーのズレなどを防止でき、安定した測定結果が得られるようになっています。
        >tcpO2ハンドブックを参照

図4:測定原理の概要

Q4
tcpO2は、具体的に臨床上どんな時に有効な検査?
A4
tcpO2は、臨床上、主に以下のような場合に非常に有効な検査です。
  • 末梢血流不全(ASO、バジャー病、等)の診断/評価や治療効果の評価
  • 創傷(虚血や糖尿病等による)治療の評価
  • 重症虚血肢(壊疽肢等)の切断部位の予測や評価
  • 切断部位の予後評価/予測
  • 高気圧酸素療法時の効果
  • 血管新生療法の効果判定
        >tcpO2ハンドブックを参照

Q5
センサーを貼る場所(測定部位)はどこでもいいの?
A5
測定部位は、骨や太い皮下静脈の上の皮膚や皮膚潰瘍/びらん部位でないところ、及び、体毛のない、均一に見える毛細血管床上を選択するのが理想です。測定したい部位の体毛が濃い/多い場合には、剃ってからセンサーを装着することをお奨めします。
        >tcpO2ハンドブックを参照

Q6
経皮酸素ガス分圧は保険収載されていますか?
A6
平成28年度診療報酬改定に伴い、4月1日より保険収載されました。
    >詳しくはこちら

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