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O2Hb

酸素化ヘモグロビン

FO2Hbは、酸素化ヘモグロビン(O2Hb)として存在する部分の総ヘモグロビン(ctHb)に対する割合を意味し、通常は百分率(%)で以下のように表されます。

O2Hb

ここで、 O2Hb = 酸素化ヘモグロビンの濃度
cHHb = 脱酸素化ヘモグロビンの濃度
cMetHb = メトヘモグロビンの濃度
cCOHb = カルボキシヘモグロビンの濃度

O2Hbは主に潜在的な酸素運搬能力を反映します。

O2Hbの基準範囲(成人)例 : 90~95%

O2Hbとは何か?

酸素運搬プロセスは肺の微小血管系から始まります。ここでは、吸入酸素が赤血球中に拡散し、迅速にヘモグロビンと結合してO2Hbが生じます。こうして酸素化された血液は(含まれるヘモグロビンは実質的にすべて(最高 97%)がO2Hb )肺から送り出されます。組織の微小血管系では、O2Hb に含まれる酸素が組織に放出されます。実際には、通常、組織に取り込まれる酸素は、動脈血内のヘモグロビンに結合されている酸素の約25%に過ぎません。したがって、組織から肺に戻る静脈血ではHHb+O2Hbの両方が含まれますが、動脈血に比べてO2Hb の量は減り、HHbの量は増えています。

FO2Hb低下の原因

貧血がみられない場合、FO2Hbが正常であるということは血液酸素化が適正であることの客観的証拠となります。これは、吸気中の酸素が適切に肺から血液へ拡散していることを示唆します。また正常なFO2Hbの存在は、病的ヘモグロビンのCOHbとMetHb量が正常な基準範囲内であることも示しています。 詳細についてはAcute care testingハンドブックを参照してください。

FO2Hbと酸素飽和度(sO2

FO2Hbは、動脈血の酸素運搬能力のどれだけが利用されているかを知る手段で、この意味では、もう1つのパラメーターsO2sO2を参照)と似ています。 そのため、sO2が間違ってFO2Hbと見なされ、これら2つのパラメーターが混同されることがあります。しかし、これら2つのパラメーターを明確に区別することが重要です。

詳細についてはAcute care testingハンドブックを参照してください。

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